一般・代表質問

空き家対策と国済寺土地区画整理事業について

近年、空き家に対する話題が全国的にもクローズアップされています。適切に管理されない空き家が増えることは、倒壊や火災の発生などの防災性の低下、犯罪の誘発などの防犯性の低下、公衆衛生の低下やごみの不法投棄、そして何より景観の阻害による街のイメージの低下など、数え上げればきりがないほどの悪影響をおよぼすおそれがあります。空き家は街のイメージを阻害し、ひいては深谷市のイメージを阻害する、大きな課題だと考えます。

 

問深谷市の空き家の現状はどのくらいあるのか。
 


答 深谷市では、県内の他の自治体に先駆けて、自治会連合会と「空き家等の見守りに関する協定」を締結し、自治会の皆様の協力をいただきながら、毎年、空き家の実態調査を行っている。昨年度は1437軒の空き家を把握した。


問深谷市では、空き家は増えているのか。現在の状況は。
 


答空き家の実態調査を始めた平成26年度は、1112軒であり、平成30年度までの5年間で325軒、約28%の増加である。毎年、100軒以上空き家が解消しているが、それ以上に新たな空き家が発生している現状である。


問空き家になって樹木が繁茂し、道路上にはみ出しているが、相談するのは空き家対策担当者に話をすればよいか。また、相談後はどのような対応をするのか
 


答空き家に起因する相談は、自治振興課の空き家対策係へ相談してほしい。相談後の対応としては、状況確認のために現地へ出向き、空き家の現況写真を撮り、必要に応じて、近隣の方々から聞き取り調査をする。その後、税情報で所有者を調査し、所有者へ現況写真を同封の上、適切な管理をするようお願いしていく。


問空き家を減らすための対策は、どのように考えているか。
 


答平成29年度に深谷市空家等対策計画を策定し、以下の3つの基本方針を定め総合的かつ計画的に取り組んでいる。

  1. 「空き家の発生抑制と適正管理」
  2. 「空き家の有効活用の促進」
  3. 「著しく管理不全な空き家の解消に向けた取り組みの推進」

 

引き続き、空き家の所有者に対し、適正管理や有効活用をお願いしていく


空き家対策 田口意見

空き家が増えることで、街のイメージが悪くなり、深谷のマイナスなイメージにつながりかねません。自治会と連携して、空き家の実態調査を行ったり、空き家対策の専門の相談員を整備したりと努力をしていただいていることに感謝します。しかし、空き家の問題は、地域によってさまざまな形で起きているのも現状です。
近年、あちらこちらで戸建て住宅の新築を目にします。新しい住宅に住みたいというニーズは十分に理解できますが、結果的に古い家屋が取り残される、いずれそこの住人がいなくなった場合は、空き家として放置されてしまう、そんな現状があるように思います。

空き家対策には自治体関係者だけでなく、不動産関係者、建築関係者、など多様な関係者が連携して取り組む必要があると思います。市役所内部でも、空き家対策担当、都市計画、都市整備の担当、固定資産税などの税法上の問題、空き家バンクの利活用等、関係部署が一体となって、取り組んでいく必要があると思います。少しでも空き家を減らし、深谷に住んで良かった、深谷に住みたいと思う市民を増やしていくためにも、引き続き、関係機関、関係者との幅広い連携をお願いします。

 

国済寺土地区画整理事業について

この事業は、平成7年に当初の事業計画を公告し、以来、多くの皆さんのご協力をいただきながら、ここまで進めてきました。概ね4分の3以上は完成した国済寺土地区画整理事業の今後の計画等について質問しました。また、併せて国済寺土地区画整理地内を通る、原郷・上野台線について、アンダーパスの冠水事故の心配があることから、この安全対策、特に大雨が降った際の冠水に対する安全対策について質問しました。

 

問国済寺土地区画整理事業のこれまでの経緯は。
 


答国済寺土地区画整理事業は、面積38.6ha、減歩率26.66%、権利者数484名、建物移転戸数328戸、道路延長10,538.2m、公園4か所等を整備し、総事業費が158億3800万円の事業である。平成7年3月に事業認可を受け、平成10年1月に仮換地指定を行い、道路や水道、下水道などのライフラインを整備し、建物移転等行い、事業の進捗を図っている。


問現在までの進捗率は。
 


答 平成31年3月末の進捗率は、総事業費で77.1%、道路、公園等の公共施設整備が74.0%、建物移転が83.2%となっている。


問今後の整備計画、予定は。
 


答 事業計画上の事業期間は令和5年度末になっており、事業完了に向けて、建物移転等の課題はあるが、鋭意努力していく。


問原郷・上野台線のアンダーパスの安全対策は。
 


答 強制的な雨水排水対策のため、ポンプ3台を設置し、時間当たり150ミリの排水能力を設定している。先日の台風19号の降雨量は、時間最大降雨量が28ミリで、計画しているポンプ能力で問題ない仕様となっている。仮に想定外の雨量の降雨があっても、万が一の冠水に備え、アンダーパス内に冠水センサー、電光掲示板、バルーン式自動遮断器及び監視カメラを設置する。具体的には、冠水水位10センチで、電光掲示板に通行注意を表示、自動通報装置により市の電話へ音声メッセージを通知し、職員による道路パトロールを開始する。また、冠水水位20センチで、バルーン式自動遮断器により、アンダーパスを通行止めにし、電光掲示板に通行止めの表示をする。なお、停電時においてもこれらの機器が正常に作動するよう、自家発電設備を設置し、より安全性を確保していく。


国済寺土地区画整理事業 田口意見

国済寺の区画整理事業については、建物の移転交渉を伴う、相手先のある事業であり、こちらの考えで進まないところもある、非常に困難な事業であると思います。交渉の難しいお宅に、何度も足を運び、話し合いをなさっていることは、十分に承知しておりますが、やはり、1日でも早い完成を願っているのも事実であり、計画年度内での完成に向けて引き続きお願いいたします。

アンダーパスの問題については、様々な安全対策は理解しました。ただ、何処の災害被災地の皆さんも口にすることが「まさか自分のところで」 「まさか、これほどの大雨が」とおっしゃっています。これまでの常識的な範囲を超えるような事態が実際に起こっています。その時のため、いざというときのためにも、万全すぎるくらいの安全対策をお願いします。